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フレンチブルドッグのよくある病気
気管・呼吸・皮膚・高齢犬に多い病気

気管・呼吸の病気

気管虚脱

呼吸をする器官のひとつ、気管がつぶれてしまう病気です。

フレンチブルドッグでは5歳を過ぎた辺りから気管が潰れやすくなり、特に肥満気味のフレンチブルドッグは注意が必要です。潰れ始めると呼吸をするときガーガー、ヒューヒューと苦しそうに呼吸します。咳が出る症状の場合もあります。暑さや興奮によってガーガー、ヒューヒューと言い出すと、落ち着きが無くなりさらに呼吸が荒くなるため悪循環になり、呼吸困難を起こしてチアノーゼ(舌が紫色になる)になり失神してしまうこともあります。肥満になると悪化する傾向があるので注意が必要です。

軟口蓋過長症

口(のど)の奥にある軟口蓋が生まれつき長いことが原因の病気。

のどを詰まらせたり、食べ物がうまく飲み込めなくて吐いたりします。ひどい場合、呼吸が困難になり眠れなくなることもあります。いびきが激しいフレンチブルドッグは軟口蓋が生まれつき長い可能性が高いので肥満にならない様、気をつけましょう。ゆっくりと悪化していく為、生まれつき長くても手術を必要とするのは数年経ってからになります。肥満も悪化の一因となります。空気が入ってこないため、激しく呼吸をすればするほど力がかかり軟口蓋の部分が厚くなり悪循環が起こり、呼吸困難を起こします。

鼻腔狭搾

鼻の軟骨の強度が不足し、呼吸をするときに鼻の内部が押され、十分な呼吸が出来なくなります。

場合によっては興奮しただけで呼吸困難を起こす場合があります。この病気も肥満が大きく影響します。あまりに頻繁にこの症状が起きる場合には軟骨の一部を取り出す手術をして症状の改善をします。

皮膚の病気

アレルギー性皮膚炎

ノミ、ダニ、食餌内容など、様々な原因で起こります。

食べ物のアレルギーがある場合は食餌性皮膚炎と言います。ハウスダスト、花粉、ダニ、真菌など環境にアレルギーのある場合はアトピー性皮膚炎と言います。プラスチック製の食器、首輪、洋服、敷物など身の回りにあるものや公園や野原の草木に触れただけで刺激される接触性皮膚炎は顎や腹部、足先、陰のうなどの毛の少ないところにかゆみが起きます。治療は何のアレルギーかを特定し、環境から排除することから始めます。かゆみはステロイド剤や抗ヒスタミン剤でコントロールし、かき壊しなどによる二次感染には抗生物質を使います。皮膚にあったシャンプーで清潔に保ち、皮膚に良い栄養を摂ることで症状の軽減が期待出来ますが、症状を完治するのはなかなか難しいようです。

マラセチア皮膚炎

カビの仲間であるマラセチアによる皮膚病です。

慢性の外耳炎はこのマラセチアが原因のことが多く、アトピー性皮膚炎からも、このマラセチア菌が発見されることがあります。皮膚が赤く油っぽくなり、激しいかゆみを伴います。犬がかき壊すため、皮膚は色素沈着・脱毛し、独特の臭いを発します。薬剤と抗真菌剤で治療を行います。

濃皮症

かき傷や過度なシャンプーなどが原因で皮膚のバリアである脂成分が減少すると、黄色ブドウ球菌などの細菌に感染しやすく、化膿します。

皮膚が赤くなりかゆみを伴い脱毛し、慢性化すると皮膚が色素沈着で黒っぽくなることがあります。治療には抗生物質を使用します。薬用シャンプーで皮膚を清潔に保つ、犬が舐めないよう通気性の良い服を着せる、皮膚の免疫力をあげるビタミンEや必須脂肪酸を含む食事を与えることで治りも早く、また予防にもなります。

外部寄生虫性皮膚炎(ノミ)

ノミに刺されるとかゆみが出てかき壊してしまい、そこに細菌などの二次感染を起こすとかゆみはさらに激しくなります。

抗生物質や薬浴で二次感染を抑え、駆除薬や忌避剤でノミの付着を予防します。様々なタイプの駆除薬や忌避剤がありますが、フレンチブルドッグにはスポットタイプがオススメです。薬剤により、駆除効果期間や効能・用法が異なります。

外部寄生虫性皮膚炎(マダニ)

山林や公園などの草むらに潜み、犬の皮膚に寄生し吸血します。

貧血を起こすだけでなく、バベシア症、ライム症、エールリッヒア症、Q熱、ヘパトゾーン症など生命に関わる病気も媒介します。駆除薬や忌避剤で吸血を予防できます。

外部寄生虫性皮膚炎(毛包虫症・ニキビダニ)

葉巻のような姿に小さな足が8本、体長は0.2~0.4mm程で肉眼では見えません

このダニは健康な犬にも少々存在しており、免疫力が低下したときなどに多数増殖し発症します。眼や口の周り、足先が好発部位で毛穴の毛包や皮脂内に寄生します。皮膚は脂っぽくなり、大量に脱毛します。 二次感染があると激しいかゆみと炎症を伴うこともあります。治療は薬浴や駆除薬の投薬を行います。

高齢犬に多い病気

痴呆

夜中に抑揚のない単調な声で吠え続ける…

昼と夜が逆転して昼間によく寝て夜になると動き出す、徘徊行動をとる、一定方向へ歩き続ける、名前を呼ばれても反応しない、感情表現があまりなくなる、などの症状が上げられます。

血液の病気

血液病

フレンチブルドッグに特有の遺伝子疾患として、B型血友病があります。

発症例はそれほど多くありませんがオスだけに発症する遺伝性疾患です。血液凝固に必要な第9凝固因子が欠如しているために、外傷などの出血が止まりにくくなる病気です。

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